2012年06月27日

「パリスの審判」 オーギュスト・ルノワール

パリスの審判 オーギュスト・ルノワール

ピエール=オーギュスト(オギュスト)・ルノワール(Pierre-Auguste Renoir、1841年2月25日 - 1919年12月3日)は、フランスの印象派の画家。日本でも人気の高い画家ですが、晩年に多くの裸婦画を描いたことでも有名です。

「パリスの審判」は1913〜1914年に描かれた作品。

「パリスの審判」はギリシア神話に出てくる一物語で、ルノワールだけではなく、クラナッハ、ルーベンスなど多くの巨匠が好んだ題材です。

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海の女神テティス(ネレイデスの一人)とプティアの王ペレウスの結婚式には、 全ての神が招かれましたが、不和の女神エリスだけは招待されませんでした。怒ったエリスは宴席に「最も美しい女神にあたえる」と記した黄金の林檎を投げ入れます。

この際に最後まで私がもっとも美しいと主張したのが、ヘーラー(ユノ)・アプロディーテー(ヴィーナス)・アテーナー(ミネルヴァ)の三美神。

仲裁に入ったゼウスは「イリオス王プリアモスの息子で、現在はイデ山で羊飼いをしているパリス(アレクサンドロス)に判定させる」ということを決めました。

そうすると、女神たちはさまざまな約束をしてパリスを買収しようとします。アテーナーは「戦いにおける勝利」を、ヘーラーは「アシアの君主の座」を与えることを申し出ました。しかし、結局「最も美しい女を与える」としたアプロディーテーが勝ちを得ることになります。

「最も美しい女」とはすでにスパルタ王メネラーオスの妻となっていたヘレネーのこと。これが後にイリオス攻め(トロイア戦争)の原因となりました。
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この絵の中では、ヘーラー・アプロディーテー・アテーナーの三美神がパリスを買収しようとしている様子が描かれています。

肉感に溢れたふくよかな裸体は、良くも悪くも俗世的。タイトルなしにこの絵を見てしまうと、とてもこの女性たちが女神であることは分からないでしょう。

神話の一場面を描いているとは思えないところが、ルーベンスやクラナッハの「パリスの審判」とは異なって、ルノワールらしさを表しているようで、興味深く感じられます。

西洋絵画の巨匠 (4) ルノワール
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もっと知りたいルノワール―生涯と作品 (アート・ビギナーズ・コレクション)
「もっと知りたいルノワール―生涯と作品 (アート・ビギナーズ・コレクション)」
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 出版:東京美術
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2012年06月20日

「Standing Bather」 オーギュスト・ルノワール

Standing Bather オーギュスト・ルノワール

ピエール=オーギュスト(オギュスト)・ルノワール(Pierre-Auguste Renoir、1841年2月25日 - 1919年12月3日)は、フランスの印象派の画家。日本でも人気の高い画家ですが、晩年に多くの裸婦画を描いたことでも有名です。

「Standing Bather」は1887年の作品。

女はこれから泉にでも沐浴しようとしているのでしょうか。
白い裸体が、朧な樹木や草花の中に浮かび上がり、とても美しく夢幻的な情景となっています。

「Standing Bather」はルノワールのお気に入りの題材で、同じタイトルでいくつかの絵画を残しています。
standing-bather2.jpg standing-bather3.jpg


個人的には柔らかいタッチのこの絵が最も好きなのですが、皆さんはいかがでしょうか?


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2012年06月17日

「足を組む裸婦と帽子(ブロンドの浴女)」 オーギュスト・ルノワール

足を組む裸婦と帽子(ブロンドの浴女) オーギュスト・ルノワール


ピエール=オーギュスト(オギュスト)・ルノワール(Pierre-Auguste Renoir、1841年2月25日 - 1919年12月3日)は、フランスの印象派の画家。日本でも人気の高い画家ですが、晩年に多くの裸婦画を描いたことでも有名です。

「足を組む裸婦と帽子(ブロンドの浴女:Bather with Blonde Hair)」は1904〜1906年に描かれた作品。

1898年頃からルノワールはリューマチ性疾患に悩まされ、絵筆を握れなくなったり、車椅子での制作を余儀なくされたりと、非常に苦しい状況にありました。

しかし、画家は「もし夫人の乳房と尻がなかったら、私は絵を描かなかったかもしれない。」という言葉を残すほどに女性の裸体に魅せられ、多くの作品を残し続けます。

この頃のルノワールの作品は女性の裸体の美しさに対する賛美で溢れています。

この「足を組む裸婦と帽子」でも穏やかな表情、寛いだ姿勢、豊満な肉体、暖かく彩色された背景などに、ルノワールの恍惚を見るような思いがします。

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2012年06月14日

「生きる喜び」 アンリ・マティス

生きる喜び アンリ・マティス

アンリ・マティス(Henri Matisse, 1869年12月31日 - 1954年11月3日)は、野獣派(フォーヴィスム)を代表するフランスの画家。「色彩の魔術師」と呼ばれました。

「生きる喜び(Le Bonheur de vivre)」は1905年の作品。

キャンバスには無数の裸体が転がっています。
裸で輪舞する集団(後にダンスUのモチーフになる)、寝そべって光に浴する女、男と戯れる女、草を摘む女、それらはみな寛いだ姿で、この世界での生を謳歌しています。

そして、それらの裸体を包み込む暖かな色彩。牧歌的な色調。
タイトルにあるように生きる喜び、この世界の素晴らしさが表現されています。

ただこの絵はタイトルが「生きる喜び」なので、平和な気持ちで見ることができますが、タイトルが「生命の狂気」みたいなものだったら、例えば精神錯乱者が描いた絵に見えないこともない気はします。

まあ世界は複数の顔を持つものですから、そう見えるのも当然なのかもしれませんが・・・

何となくこの絵はそのようなことを物語っているように感じられます。

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2012年06月12日

「ダンスU」 アンリ・マティス

ダンスU アンリ・マティス

アンリ・マティス(Henri Matisse, 1869年12月31日 - 1954年11月3日)は、野獣派(フォーヴィスム)を代表するフランスの画家。「色彩の魔術師」と呼ばれました。

1909年に描かれた「ダンスU」はそんなマティスの代表作。

余計な物を排除した構成、単純化された色彩と線が、ダンスの根源を指し示しているように感じます。

彼らは一心不乱に踊り、各々の体躯を自由に弄びます。互いの手が鎖のように絡み合い、大きな輪が上下に振動します。

そこからは愉快な音楽は聞こえません。

「ダンスはもっと深刻で、もっと厳粛で、もっと凄惨なものである。」

何となくこの絵はそのようなことを物語っているように感じられます。

dance2_s.jpg

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