2013年04月11日

sleeping nude 〜 バルテュス

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バルテュス(Balthus, 本名バルタザール・クロソウスキー・ド・ローラBalthasar Klossowski de Rola:1908年2月29日 - 2001年2月18日)は、フランスの画家。
※本によってはバルチュスと表記することもあるようです。

堅固な構成と繊細な描法で、アドレサン(思春期の少女)を描き続けた画家です。

この「sleeping nude」でも思春期の少女がしどけない姿で眠っている姿が描かれています。衣服を纏っていないにもかかわらず帽子を被っている不思議な状況や、バルテュス独特の模糊とした筆致により、日常に突如として白昼夢が出現したような感覚を味わうことができます。

アドレサン(思春期の少女)を題材にすることについてバルテュスは下記のように語ります。

「少女とは生成の受肉化である。これから何かになろうとしているが、まだなりきってはいない。要するに少女はこのうえなく完璧な美の象徴なのだ。成人した女性がすでに座を占めた存在であるのに対して、思春期の少女[アドレサン]は、まだ自分の居場所を見つけていない。…でも、わたしの作品をエロティックと評するのは馬鹿げている。少女たちは神聖で、厳かで、天使のような存在なのだから。」


「バルテュス」
 [単行本]
 著者:阿部 良雄 (編集), 与謝野 文子 (編集)
 出版:白水社
 発売日:2001/05
「バルテュス、自身を語る」
 [単行本]
 著者:バルテュス (著), アラン・ヴィルコンドレ (著), 鳥取 絹子 (翻訳)
 出版:河出書房新社
 発売日:2011/2/18
「芸術と脳科学の対話―バルテュスとゼキによる本質的なものの探求」
 [単行本]
 著者:バルテュス (著), セミール ゼキ (著), Balthus (原著), Semir Zeki (原著), 桑田 光平 (翻訳)
 出版:青土社
 発売日:2007-05


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2012年10月20日

「座っている女性」 エゴン・シーレ

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エゴン・シーレ(Egon Schiele、1890年6月12日 - 1918年10月31日)は、表現主義に分類されるオーストリアの画家。

数多くの批判を浴びながらも、シーレは少女の裸体を描き続けました。
「座っている女性」は1911年の作品。未成年者誘拐で逮捕される1年前の作品になります。

裸体を題材にすることについてシーレは下記のように語ります。

「どんな外套でぼくらの身を覆うとしても、それは結局、虚無を覆うことにしかならない。なぜならそのような外被は、身体の各器官と絡み合う欲望を持つかわりに、ぼくら自身をただ隠すことにしかならないのだから」

シーレの裸体画から単純なエロティシズムを感じることはありません。其処からは更に奥深い、儚くも衝動的で破壊的な人間の根源的な本質に関わる何かを感じるのです。

シーレ (ニューベーシック) (ニュー・ベーシック・アート・シリーズ)
「シーレ (ニューベーシック) (ニュー・ベーシック・アート・シリーズ)」
 [単行本(ソフトカバー)]
 著者:ラインハルト・シュタイナー
 出版:タッシェン
 発売日:2001-05-16
エゴン・シーレ (「知の再発見」双書)
「エゴン・シーレ (「知の再発見」双書)」
 [単行本(ソフトカバー)]
 著者:ジャン=ルイ・ガイユマン
 出版:創元社
 発売日:2010-05-12
エゴン・シーレ―二重の自画像 (平凡社ライブラリー)
「エゴン・シーレ―二重の自画像 (平凡社ライブラリー)」
 [単行本]
 著者:坂崎 乙郎
 出版:平凡社
 発売日:1998-03
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2012年07月12日

「流れる水」 グスタフ・クリムト

流れる水 グスタフ・クリムト

グスタフ・クリムト(Gustav Klimt, 1862年7月14日 - 1918年2月6日)は黄金色を多用した豪華で装飾的な画風で19世紀末のウィーンを席巻したオーストリアの画家です。

「流れる水」は1898年の作品。

水の流れるに身を任せ、無表情のまま、果てなく流転する女たち。
女の裸体は儚く、今にも水の中へと呑み込まれてしまいそう。

それは時の中に埋没せざるを得ない、人の宿命を思わせます。

その様子をじっと窺う異形の姿。彼は時の番人でしょうか。

クリムトの絵には時折、衰弱した世界観が表れますが、この絵は特にその傾向が強いように思います。


グスタフ・クリムト (ニュー・ベーシック・アート・シリーズ) (タッシェン・ニュー・ベーシック・アート・シリーズ)
「グスタフ・クリムト (ニュー・ベーシック・アート・シリーズ)」
 [単行本(ソフトカバー)]
 著者:ジル ネレー
 出版:タッシェンジャパン
 発売日:2000-11-01
グスタフ・クリムト―女たちを描いた画家 (岩波アート・ライブラリー)
「グスタフ・クリムト―女たちを描いた画家 (岩波アート・ライブラリー)」
 [大型本]
 著者:ズザンナ パルチュ
 出版:岩波書店
 発売日:2009-09-18
グスタフ・クリムト―素描と絵画
「グスタフ・クリムト―素描と絵画」
 [大型本]
 著者:クリスティアン・M. ネベハイ
 出版:岩崎芸術社
 発売日:1999-01
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2012年07月03日

「希望U」 グスタフ・クリムト

希望U グスタフ・クリムト

グスタフ・クリムト(Gustav Klimt, 1862年7月14日 - 1918年2月6日)は黄金色を多用した豪華で装飾的な画風で19世紀末のウィーンを席巻したオーストリアの画家です。

「希望U」は1907〜1908年の作品。「希望T」が描かれてから4年の歳月が流れています。

妊婦は乳房をはだけてはいるものの、豪奢な衣装に身を包み、膨らんだおなかをいとおしげに優しく見つめています。

そして画面の下には祈りを捧げる乙女たちの姿。

「希望T」では画面中を跋扈していた「死」の表現も、お腹の脇に小さく描かれた骸骨のみにとどまっています。

背景は静謐を湛えた黄金色。

「希望U」には「希望T」よりも遥かに穏やかな音楽が流れているように感じます。

グスタフ・クリムト (ニュー・ベーシック・アート・シリーズ) (タッシェン・ニュー・ベーシック・アート・シリーズ)
「グスタフ・クリムト (ニュー・ベーシック・アート・シリーズ)」
 [単行本(ソフトカバー)]
 著者:ジル ネレー
 出版:タッシェンジャパン
 発売日:2000-11-01
グスタフ・クリムト―女たちを描いた画家 (岩波アート・ライブラリー)
「グスタフ・クリムト―女たちを描いた画家 (岩波アート・ライブラリー)」
 [大型本]
 著者:ズザンナ パルチュ
 出版:岩波書店
 発売日:2009-09-18
グスタフ・クリムト―素描と絵画
「グスタフ・クリムト―素描と絵画」
 [大型本]
 著者:クリスティアン・M. ネベハイ
 出版:岩崎芸術社
 発売日:1999-01
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2012年06月29日

「希望I」 グスタフ・クリムト

希望 I  グスタフ・クリムト

グスタフ・クリムト(Gustav Klimt, 1862年7月14日 - 1918年2月6日)は黄金色を多用した豪華で装飾的な画風で19世紀末のウィーンを席巻したオーストリアの画家。

「希望 I 」は1903年の作品。

制作中にクリムトの二番目の息子オットーが突然亡くなったことが、この絵の構想に大きく影響しました。

お腹を膨らました妊婦が裸体を曝していますが、その背後には、死者や骸骨の影が犇き、精子とおぼしき黒き蛇のような化物が跋扈します。生命のすぐ裏側には「死」や「病」、「絶望」、「狂気」が潜んでいるのです。

しかし、この絵はあくまで「希望」を主題にして描かれました。

クリムトは説明します。「彼女も、そして彼女が見るものも全てが醜悪である。しかし彼女の内部(腹部)には、輝くように美しいものが、そう、≪希望≫が育っているのである。彼女はそれを訴えているのだ。」

グスタフ・クリムト (ニュー・ベーシック・アート・シリーズ) (タッシェン・ニュー・ベーシック・アート・シリーズ)
「グスタフ・クリムト (ニュー・ベーシック・アート・シリーズ)」
 [単行本(ソフトカバー)]
 著者:ジル ネレー
 出版:タッシェンジャパン
 発売日:2000-11-01
グスタフ・クリムト―女たちを描いた画家 (岩波アート・ライブラリー)
「グスタフ・クリムト―女たちを描いた画家 (岩波アート・ライブラリー)」
 [大型本]
 著者:ズザンナ パルチュ
 出版:岩波書店
 発売日:2009-09-18
グスタフ・クリムト―素描と絵画
「グスタフ・クリムト―素描と絵画」
 [大型本]
 著者:クリスティアン・M. ネベハイ
 出版:岩崎芸術社
 発売日:1999-01
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