2010年03月15日

「ベッドの上の裸婦」 フィンセント・ファン・ゴッホ

ベッドの上の裸婦 フィンセント・ファン・ゴッホ

フィンセント・ファン・ゴッホ(1853年3月30日 - 1890年7月29日)はオランダに生まれ、フランスで活動したポスト印象派の代表的画家。

日本でも、安田火災海上が「ひまわり」を約53億円で購入し話題になるなど、最も人気のある画家の1人です。

そのゴッホですが、生涯を通じてヌードを題材にした作品はほとんど描きませんでした。ヌードを主題にした作品を多く残したゴーギャンやセザンヌなどといった同じポスト印象派の画家たちとは違い、ゴッホにとって女性の裸体はそれほど美しいものには映らなかったのかもしれません。

実際この「ベッドの上の裸婦」に描かれている女性はお世辞にも美しいとは言えません。顔は中年男性のように武骨な感じがしますし、肌もくすんでいる感じ。全体のプロポーションも女性的な美しさは皆無。頭でっかちな印象を受けるため、まるで戯画を見ているかのような滑稽さを感じます。

ちなみにこの絵が描かれたのは1887年。ゴッホが34歳のときでした。

ゴッホが本格的に絵を描き出したのは1880年ですから、まだゴッホ初期の作品になります。

この絵ではゴッホについてよく言われる浮世絵の影響はまだ感じられず、構成の取り方など旧来の西洋絵画を踏襲しているところが多く見られます。

描くテーマとしても将来的にはほとんど描かない女性のヌードを採用しているところをみると、ゴッホはこの時期、自分の画風について試行錯誤を繰り返していたのでしょう。この絵はそんなゴッホの一面が見られ、とても興味深く思われます。

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posted by 裸の人 at 14:50 | Comment(0) | フィンセント・ファン・ゴッホ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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