2009年05月07日

「草上の昼食」 エドゥアール・マネ

草上の昼食 エドゥアール・マネ


『草上の昼食』はフランスが生んだ印象派の巨匠エドゥアール・マネが1862年から1863年にかけて描いた作品です。

『草上の昼食』では公共の場で女性が裸になるという破廉恥な情景が描かれています。

正装した男性と一糸纏わぬ女性という不自然な組み合わせは奔放な性を想起させますし、乱雑に散らかった果物籠は更に猥褻さを際立たせる効果があります。

この絵は、1863年の落選展に出品されましたが、「不道徳」と見做され大スキャンダルを巻き起こしました。

現代に生きる私でさえこの絵からは不埒なものを感じるのですから、裸体の女性は主に神話の世界において登場するものとされた当時の画壇においては尚の事仕方のないことだったのかもしれません。

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2011年01月31日

「オランピア」 エドゥアール・マネ

オランピア エドゥアール・マネ


エドゥアール・マネ(Edouard Manet, 1832年1月23日 - 1883年4月30日)は、印象派に大きな影響を与えた19世紀のフランスの画家


「オランピア」はマネの作品の中で、「草上の昼食」と並んで、最も世間を騒がせたスキャンダルな作品で、1863年に描かれました。。

裸体を露にした女性が恥らうこともなく無表情のまま、こちら側を凝視しているのが印象的なこの作品。何処となく悲しげで背徳的な雰囲気が漂います。ちなみに片足の脱げたサンダルは処女の喪失を表し、足下の黒猫は自由の象徴であり、立てられた尾は高ぶる性欲を意味しているということ。

マネはこの「オランピア」にザカリー・アストリュックの長詩から引用した一つの詩を添付しています。
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夢に倦んでオランピアが目覚めた時
優しい言葉を伝える黒人の腕には春が抱えられている

その奴隷は愛に溢れた夜のよう

眠らない炎を秘めた厳かな娘のために
甘美な昼のための花を飾る
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画面上に大きく黒人の奴隷が描かれていることにより、この絵は美しいだけの神話的な描写から遠ざかり、現実をありのままに直視した作品となっています。


この絵のモデルは娼婦でマネの愛人でもあったヴィクトリーヌ・ムーラン。絵のタイトルとなった「オランピア」とはフランスでよく娼婦の通称として使われた名前になります。

マネがヴィクトリーヌ・ムーランに出会ったのはマネが30歳、ムーランが18歳の時でした。マネはムーランについて「彼女の不思議な風貌と意思の強い雰囲気に心を打たれたんだ」と語り、彼女をモデルとした作品を数多く残しています。

マネは「芸術家は娼婦と同様、自らの身体やいかなる手法を用いても、観る者の注意を惹きつけなければならない」という言葉を残しています。マネが娼婦をモデルにした作品を多く残しているのは何か共感する所が大きかったからなのでしょうか。

いずれにせよムーランをモデルとした「草上の昼食」・「オランピア」はマネの思惑通り世間を大きく騒がせ、歴史に残る大作となるのです。

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