2012年04月10日

「ヴィーナス」 ルーカス・クラナッハ

ヴィーナス ルーカス・クラナッハ

ルーカス・クラナッハ(Lucas Cranach der Altere、1472年10月4日 - 1553年10月16日)は、ルネサンス期のドイツの画家。

宗教改革家マルチン・ルターの肖像画を多く残していることで有名ですが、一連の裸婦画でも有名です。

「ヴィーナス」はその裸婦画の中でも特に有名な作品。1532年、クラナッハが60歳のときの作品になります。

豊満さの欠落した貧しい乳房、極端に細くくびれた腰、奇妙に膨らんだ腹部、感情を伴わない表情、吊り上った眉や瞳、真白な裸体を包み込む漆黒の闇など、多くの要素がヴィーナスというよりは子悪魔的な印象を与えるこの作品。

澁澤龍彦が「ルーベンスやレンブラントどころか、イタリア・ルネサンスの裸体ともちがうね。彼らのように、色彩の交響のなかに裸体を解き放つのではなく、線と形体のなかに裸体を冷たく凝固させる。裸体をして、われわれの視線に撫でまわされるための、一個の陶器のごときオブジェと化せしめる。これがクラナッハ特有のヌードだな。十六世紀の画家とは思えないほど、おそろしくモダーンな感覚の持ち主だよ。」と裸婦の中の裸婦で記述していますが、まさにその通り。

クラナッハの裸婦画が現代にいたるまで、多くの人気を博したのも頷けるように思います。

ルーカス・クラーナハ (パルコ美術新書)
「ルーカス・クラーナハ (パルコ美術新書) 」
 思議な官能美を湛える絵画作品を残したクラーナハ。史料と同時代人の証言で迫る評伝
 著者:ベルトルト ヒンツ
 出版:PARCO出版
 発売日:1997/03

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posted by 裸の人 at 16:35 | Comment(0) | ルーカス・クラナッハ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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