2009年07月21日

「純潔の喪失」 ポール・ゴーギャン

純潔の喪失 ポール・ゴーギャン

ウジェーヌ・アンリ・ポール・ゴーギャン(1848年〜 1903年)は、ポスト印象派を代表するフランスの画家。

「純潔の喪失」は1890-1891年に描かれたタヒチ出発前の作品です。

この絵の中央には、生死の分からぬ1人の女性が全裸のまま大地に横たわっています。

女性の左手には「邪まなるものの象徴」である狐が抱かれ、右手には「純潔の喪失」を表すシクラメンの花が握られています。

血と見紛うほどに赤い大地の上を、婚礼とも葬式ともつかぬ不気味な隊列が闊歩しています。

この絵にはムンクの絵を思わせるような異様なほどの暗澹と陰鬱が溢れています。

ゴーギャンは処女喪失を「大人への過程」ではなく「純潔な少女の死」として忌むべきものとして捉えていたのでしょうか。


この絵のモデルとなった20歳の針子ジュリエット・ユエは、ゴーギャンと愛人関係にあり、既にこの時ゴーギャンの子供を身篭っていました。

そしてゴーギャンはわずか1年後に少女と赤子を見捨て、タヒチへと旅立つことになるのです。

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posted by 裸の人 at 00:31 | Comment(0) | ポール・ゴーギャン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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