2009年06月07日

「ヴェヌス・ヴェルティコルディア」 ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ

ヴェヌス・ヴェルティコルディア ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ

ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ(1828年〜1882年)は、ラファエル前派に分類される19世紀のイギリスの画家。

「心変わりを誘うヴィーナス」という意味の「ヴェヌス・ヴェルティコルディア」は1864年〜1868年に描かれました。


絵の中のヴィーナスは愛の矢を手にし、噎せ返るほどの官能を漂わせ、男を誘惑します。

勝気で挑発的な表情からは、誇り高く嫉妬深いヴィーナスが見え隠れします。

ロセッティは、この絵によせて以下のような詩を残しています。

She hath the apple in her hand for thee,
Yet almost in her heart would hold it back;
She muses, with her eyes upon the track
Of that which in thy spirit they can see.
Haply, 'Behold, he is at peace,' saith she;
'Alas! the apple for his lips, - the dart
That follows its brief sweetness to his heart, -
The wandering of his feet perpetually.'

汝がためとかの女が差し出す林檎、
されど心のうちなる躊躇に今も引き戻すかと見える。
両の眼をじっと汝の魂の奥深く注いだまま
かの女は思いを凝らす。
折しも、口開き、かの女は言う。
「かれはいま安らいでいる。
だが、見よ、林檎を口に押しあてて
甘さも束の間、矢が心を貫けば、
とこ永遠にさまよい続けるがさだめ」と。

(ロセッティ「ヴェヌス・ヴェルティコルディア(絵によせて)」谷田博幸訳)

ロセッティ (アート・ライブラリー)
「ロセッティ (アート・ライブラリー)」
 [大型本]
 著者:デイヴィッド ロジャーズ
 出版:西村書店
 発売日:2001-07
ロセッティ―ラファエル前派を超えて
「ロセッティ―ラファエル前派を超えて」
 [単行本]
 著者:谷田 博幸
 出版:平凡社
 発売日:1993-12


ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティに関する全記事を読む



posted by 裸の人 at 17:55 | Comment(0) | ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。