2009年05月19日

「ヒュラスとニンフたち」 ジョン・ウィリアム・ウォーターハウス

ヒュラスとニンフたち ジョン・ウィリアム・ウォーターハウス


ジョン・ウィリアム・ウォーターハウス(1849〜1917)は神話や文学作品に登場する女性を描いたイギリスの画家です。

ラファエル前派・象徴派・ヴィクトリア朝絵画の画家として知られています。

彼をラファエル前派に分類するかどうかについては議論があるようですが、神話や文学作品から選んだ題材、鮮やかな色彩と繊細な線描表現は、ラファエル前派の特徴そのもの。少なくともウォーターハウスがラファエル前派の画家たちから多くの影響を受けたことは間違いないようです。


このギリシア神話のアルゴ船遠征物語を題材にした「ヒュラスとニンフたち」はウォーターハウスが40代後半にさしかかった1896年に描かれました。


アルゴ船遠征物語は、イオルコス国の王子イアソンが50人の勇士とともにアルゴ船に乗って金の羊の毛皮を求める物語です。

その旅の途中、トロイの近くのミュシアというところに上陸したヘラクレスとその従者ヒュラスは森の中で櫓の代わりとなる木を探していました。

その最中、ヘラクレスと別れ、水を求めたヒュラスはその美しき容貌がゆえに泉のニンフたちに誘惑され、水の中へと引き込まれてしまいます。


この絵の中で、泉に浮かぶニンフたちはいずれも美しく、妖艶な姿をしています。

玉のごとき白い肌は碧色の清水に浸り艶やかに輝きます。

誘惑する挑発的な瞳はどことなく物憂げで、見つめられるだけで力が抜けてしまいそう。


ヒュラスが誘惑に溺れ、泉に沈んでいったのも分かる気がします。

J.W.ウォーターハウス
「J.W.ウォーターハウス」
 [大型本]
 著者:ピーター・トリッピ
 出版:ファイドン
 発売日:2006-11
ラファエル前派―ヴィクトリア時代の幻視者たち (「知の再発見」双書)
「ラファエル前派―ヴィクトリア時代の幻視者たち (「知の再発見」双書)」
 [単行本]
 著者:ローランス デ・カール
 出版:創元社
 発売日:2001-03

 
ジョン・ウィリアム・ウォーターハウスに関する全記事を読む



この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。