2012年05月16日

「エデンの園」 ルーカス・クラナッハ

エデンの園.jpg

ルーカス・クラナッハ(Lucas Cranach der Altere、1472年10月4日 - 1553年10月16日)は、ルネサンス期のドイツの画家。

「エデンの園」は1530年、クラナッハが58歳の時の作品になります。

アダムとイヴは旧約聖書の創世記にはじめての人間として記される人物で、クラナッハお気に入りの題材でした。

「善悪の知識の実だけは食べてはならない」とエホバ神が禁令を伝える所がクローズアップされていますが、その背後には、アダムの創造、イヴの創造、人間の原罪、原罪の露見、楽園からの追放といった一連の流れが描かれています。(並びはばらばらですが・・・)

というわけでこの絵はその寓意を読み取るところに愉しみがあるのかもしれませんが、個人的に印象的なのはその象徴的表現ではなく、エデンの園にいる動物たちの寛いだ―それでいて神々しい様子であったり、樹木に実った果実の充実であったりします。

エデンの園が楽園たる所以をいかんなく表現しているかと思うのですが、いかがでしょうか?

ルーカス・クラーナハ (パルコ美術新書)
「ルーカス・クラーナハ (パルコ美術新書) 」
 思議な官能美を湛える絵画作品を残したクラーナハ。史料と同時代人の証言で迫る評伝
 著者:ベルトルト ヒンツ
 出版:PARCO出版
 発売日:1997/03
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2012年04月10日

「ヴィーナス」 ルーカス・クラナッハ

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ルーカス・クラナッハ(Lucas Cranach der Altere、1472年10月4日 - 1553年10月16日)は、ルネサンス期のドイツの画家。

宗教改革家マルチン・ルターの肖像画を多く残していることで有名ですが、一連の裸婦画でも有名です。

「ヴィーナス」はその裸婦画の中でも特に有名な作品。1532年、クラナッハが60歳のときの作品になります。

豊満さの欠落した貧しい乳房、極端に細くくびれた腰、奇妙に膨らんだ腹部、感情を伴わない表情、吊り上った眉や瞳、真白な裸体を包み込む漆黒の闇など、多くの要素がヴィーナスというよりは子悪魔的な印象を与えるこの作品。

澁澤龍彦が「ルーベンスやレンブラントどころか、イタリア・ルネサンスの裸体ともちがうね。彼らのように、色彩の交響のなかに裸体を解き放つのではなく、線と形体のなかに裸体を冷たく凝固させる。裸体をして、われわれの視線に撫でまわされるための、一個の陶器のごときオブジェと化せしめる。これがクラナッハ特有のヌードだな。十六世紀の画家とは思えないほど、おそろしくモダーンな感覚の持ち主だよ。」と裸婦の中の裸婦で記述していますが、まさにその通り。

クラナッハの裸婦画が現代にいたるまで、多くの人気を博したのも頷けるように思います。

ルーカス・クラーナハ (パルコ美術新書)
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 発売日:1997/03
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2012年03月14日

「Nude(ヌード)」 ワシリー・カンディンスキー

Kandinsky nude.jpg

ワシリー・カンディンスキー(Wassily Kandinsky:1866年12月4日(ユリウス暦)/12月16日(グレゴリオ暦) - 1944年12月13日)は青騎士の中心的存在となったロシア出身の画家。

「コンポジションZ」(左下)や「コンポジション[」(中央下)、「コンポジション]」(右下)といったコンボジションシリーズが有名で、抽象絵画の創始者と言われます。

「私たちは、それが内的内容の外的表現であるゆえに、あらゆるかたちを認めるべきである。あらゆるかたちを正当(=芸術的)と思うべきである。…一般にもっとも重要なのはかたち(素材)ではなく、内容(精神)である。そして…かたちの問題でもっとも重要なものは、そのかたちが内的必然性から生まれたものであるかどうかである」という言葉にも表されるように、カンディンスキーは外観をそのまま描くのではなく、その内部の精神を表現しようとしました。

コンポジション Z.jpg コンポジション [.jpg コンポジション].jpg


「Nude(ヌード)」は1911年の作品。ちょうどカンディンスキーがフォルム(形象)からの脱却を志向し、フランツ・マルクと共に「青騎士」を結成した年になります。

この「Nude(ヌード)」ではまだ女性の輪郭をはっきり見取ることができ、後期の作品ほどの抽象性や幾何学性を見ることはできませんが、カンディンスキー独特の音楽性は十分に感じることができると思います。

カンディンスキーの画集
「カンディンスキーの画集 」
 抽象絵画の創始者、カンディンスキーの熱い絶対の探究に迫る。
 著者:ミハイル ゲールマン
 出版:二玄社
 発売日:2007/05
見えないものを見る―カンディンスキー論
「見えないものを見る―カンディンスキー論」
 「生の現象学」の立場から、カンディンスキーの絵画作品、なかでも理論的著作を取り上げて、この画家の抽象絵画理論を考察。
 著者:ミシェル アンリ
 出版:法政大学出版局
 発売日:1999/07
点と線から面へ (バウハウス叢書)
「点と線から面へ (バウハウス叢書) 」
 カンディンスキーの講義の一部であり、抽象絵画の成立根拠を根本から論じた基礎造形理論として名高いもの。
 著者:ヴァシリー カンディンスキー
 出版:中央公論美術出版
 発売日:1995/05
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